オシロスコープにおけるV/divの基本的な意味や画面の見方、実際の電圧の計算方法から、測定精度を高めるための設定のコツまで解説します。
オシロスコープの画面に表示されるグリッド(格子状の目盛り)において、「縦方向の1マス(1 div)が何ボルト(V)に相当するか」を示す単位です。オシロスコープの画面は、通常、縦方向と横方向に複数のマス目で区切られています。この1つのマス目を「div(ディビジョン)」と呼びます。
例えば、垂直感度の設定が「1V/div」となっている場合、画面上の縦1マス分が1Vの電圧変化を表していることになります。観測したい信号の振幅(電圧の大きさ)に合わせてこの数値を変更することで、波形を適切なサイズで画面に表示させることが可能です。
オシロスコープの縦軸が電圧(V/div)を表すのに対し、横軸は時間(Time/div、または秒/div)を表します。「Time/div」は、横方向の1マスがどれだけの時間に相当するかを示す単位です。
例えば、Time/divを「1ms/div」に設定した場合、横1マスは1ミリ秒(0.001秒)の経過を意味します。V/divを操作すれば波形が縦方向に拡大・縮小され、Time/divを操作すれば波形が横方向に拡大・縮小されます。縦軸で電圧の強さを、横軸で信号の周期や周波数を確認することが、オシロスコープの基本的な使い方です。
オシロスコープの画面上に表示された波形から実際の電圧値を読み取るには、単純な掛け算を行います。計算式は「波形の縦のマス目数(div) × 現在のV/div設定値 = 電圧値(V)」です。例えば、波形の一番下から一番上までが4マスのとき、設定が1V/divであれば「4 div × 1V/div = 4V(Peak-to-Peak電圧)」となります。
デジタルオシロスコープの多くは自動測定機能を備えており、画面上に電圧値を数値で表示してくれますが、波形のどの部分を測定しているのかを直感的に把握するためには、目盛りを使った目視での計算方法を理解しておくことが非常に重要です。
デジタルオシロスコープで電圧を正確に測定するためには、波形が画面の縦方向(Y軸)からはみ出さない範囲で、できるだけいっぱいに大きく表示されるようにV/divを調整するのが鉄則です。オシロスコープ内部にある「A/Dコンバータ(アナログ信号をデジタルデータに変換する部品)」の性能を十分に引き出すためです。
一般的なオシロスコープのA/Dコンバータは8ビット(256段階)の分解能を持っており、画面の縦全体を使って256分割のデータとして処理します。波形を小さく表示したままだと、この256段階のうちのごく一部しか使われず、結果として測定データの精度(分解能)が粗くなってしまいます。
ただし、波形が画面の上下からはみ出してしまうと正確な測定ができなくなるため、注意が必要です。
測定の際に見落としがちなのが、オシロスコープに接続する「プローブ(探触子)」の設定です。多くの標準的なプローブには「10:1(10X)」などの減衰機能がついており、測定対象の電圧を1/10に下げてオシロスコープ本体に入力します。
このとき、オシロスコープ本体側の設定も「プローブ比 10:1」に合わせておく必要があります。設定が合っていないと、画面上のV/divの表示値と実際の電圧値に10倍のズレが生じてしまいます。最近の機種はプローブを自動認識するものが多いですが、手動設定の機種や安価なプローブを使用する場合は、測定前に必ず設定が一致しているか確認しましょう。
周波数帯域別におすすめのオシロスコープメーカー3社を紹介します。


| 周波数帯域 | 200MHz |
|---|---|
| サンプルレート | 1GSa/s |
| チャネル数 | 2 |

| 周波数帯域 | 350MHz/500MHz |
|---|---|
| サンプルレート | 2.5GS/s |
| チャネル数 | 最大16(2台連結) |

| 周波数帯域 | 100GHz |
|---|---|
| サンプルレート | 256GSa/s |
| チャネル数 | 4 |