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教育用のオシロスコープとは

電気の世界を目に見える形にするオシロスコープは、電子・電気工学の教育にとって重要な測定器です。本記事では、学生の理解を深め、実践力を育む教育現場に最適なオシロスコープの選び方と活用法について解説します。

教育向けのオシロスコープとは

教育用オシロスコープは、電気信号を「見える化」し、理論と実践を結びつける必須ツールです。70〜100MHzの帯域幅、使いやすい操作性、堅牢性が重要。周波数や位相の観測、回路のトラブルシューティング能力の育成に貢献します。

教育向けオシロスコープのポイント

操作性

初心者でも直感的に使えることが重要です。日本語対応のUIを備え、基本的な測定をすぐに開始できる「オートセット機能」があるか確認しましょう。複雑な操作を避け、ダイヤルやボタンの配置が分かりやすいモデルを選べば、学生は測定の本質に集中できます。

基本性能

基礎学習では、帯域幅70〜100MHz、サンプリングレート1GSa/s程度で十分です。重要なのは、用途に応じたチャンネル数とメモリ長(レコード長)です。基礎実験なら2チャンネルでも可能ですが、マイコン通信(SPIなど)や三相交流を扱う場合は4チャンネルが必須です。また、波形を拡大しても詳細を確認できるよう、十分なメモリ長(1Mポイント以上など)を持つモデルが推奨されます 。

視認性

学生が複数人で画面を覗き込むことが多いため、液晶画面の大きさと解像度の高さが重要です。観測波形が鮮明で明るいこと、そして、測定結果(周波数、電圧など)の数値が大きく表示されるかを確認しましょう。カラー表示が可能であれば、複数の波形やカーソルを色分けでき、判読性が大幅に向上します。

安全性

教育現場では、予期せぬ高電圧入力や誤操作のリスクがあります。機器と学生を守るため、入力保護回路がしっかりしているか、堅牢な筐体であるかを確認しましょう。また、プローブなど付属品の絶縁性能も重要です。安全規格(CEマーキングなど)に適合している製品を選ぶことが、安心して使用できる前提となります。

耐久性

多くの学生が頻繁に操作するため、機器本体やインターフェースの耐久性が求められます。特に、頻繁に触るロータリーノブ(ダイヤル)やボタンは、摩耗しにくい高品質な部品が使われているかを確認すべきです。故障時の修理体制や保証期間も、長期間安定して運用するために重要なチェックポイントです。

保存・共有のしやすさ

デジタルオシロスコープは、観測波形をデータとして保存し、レポート作成や分析に活用できます。USBメモリへの保存機能や、PCへ波形データを転送できるLAN/USB接続機能があると便利です。また、専用ソフトウェアが提供されていると、授業資料や教材への波形取り込みが容易になります。

価格帯

教育予算には限りがあるため、コストパフォーマンスが非常に重要です。エントリーレベルのデジタルオシロスコープは、基本性能(70〜100MHz帯域幅)で10万円前後から入手可能です(※メーカーによって金額が異なります)。必要な機能と性能を見極め、過剰な機能を避けることで、予算内で台数を揃え、学生一人当たりの利用機会を増やすことを優先しましょう。

まとめ

教育向けオシロスコープ選びでは、基本性能として50〜100MHzの帯域幅と2ch以上、1GSa/s程度のサンプリングレートが費用対効果の面で推奨されます。

学生が戸惑わない操作性(日本語UI、オートセット機能)と、グループ学習に適した視認性の高い大画面が重要となります。また、多くの学生が使用するため、堅牢性と入力保護回路による安全性・耐久性は必須です。観測データの保存・共有のしやすさも考慮し、未来のエンジニア育成のための最適な機器を選定しましょう。

THREE SELECTIONS
【周波数帯域別】
オシロスコープメーカー3選

周波数帯域別におすすめのオシロスコープメーカー3社を紹介します。

周波数帯域
低帯域のイメージアイコン
教育機関など
数十MHz
の信号なら
低価格で基本性能を
しっかりカバー
リゴル
おすすめの製品一例
DS1000Z-E シリーズ
製品画像
引用元:リゴル公式サイト https://jp.rigol.com/jp/products/detail/DS1000Z-EX
周波数帯域200MHz
サンプルレート1GSa/s
チャネル数2
100MHz未満に
対応
  • 50〜100MHz帯域のモデルは、最低2チャネル・1GSa/sのサンプルレートを備え、電子回路の基礎学習や電子工作に必要な性能を発揮
  • 業界最安級の43,780円(税込)から購入できる低帯域・低価格モデルを展開し、初学者や教育機関でも導入しやすい
中帯域のイメージアイコン
自動車業界など
数百MHz
の信号なら
開発・検証用途に
幅広く対応可能
横河計測
おすすめの製品一例
DLM5000HDシリーズ
製品画像
引用元:横河計測公式サイト https://tmi.yokogawa.com/jp/solutions/products/oscilloscopes/digital-and-mixed-signal-oscilloscopes/dlm5000hd-series-mixed-signal-oscilloscope/
周波数帯域350MHz/500MHz
サンプルレート2.5GS/s
チャネル数最大16(2台連結)
200~500MHzを
カバー
  • ECUやセンサの信号を16bit×2台連結により最大16chでの同時記録が可能。部品設計の高速信号捕捉から、完成車テストの長時間測定まで、自動車開発の全フェーズに対応
  • インバーターなどの厳しいノイズ環境に強い「絶縁測定」技術を採用
高帯域のイメージアイコン
通信業界など
数GHz超
の高速信号なら
高速通信や
ジッタ解析に対応
キーサイト
おすすめの製品一例
UXR1004B Infiniium UXRシリーズ
製品画像
引用元:キーサイト公式サイト https://www.keysight.com/jp/ja/product/UXR1004B/infiniium-uxr-series-oscilloscope-100-ghz-4-channels.html
周波数帯域100GHz
サンプルレート256GSa/s
チャネル数4
最高110GHzまで
アップグレード可能
  • 5Gやミリ波、光通信機器などで使用される最大110GHzの高速信号に対し、逓倍器を用いずに最大256 GSa/sで細かにサンプリング
  • 上位モデルではジッタ測定、クロック・リカバリ機能搭載で、PHY層の通信規格テストを効率化
※参照元:インデックスプロ(https://www.indexpro.co.jp/Category/982)に掲載されているオシロスコープ販売メーカー17社の公式HPを調査(2025年6月12日調査時点)し、最も安いオシロスコープを取り扱うのがリゴル。
オシロスコープのイメージ写真

【周波数帯域別】

オシロスコープメーカー3選